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http://osscons.jp/ 2017/09/27
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□ --- OSSコンソーシアム NEWS vol.089 ---
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こんにちは。
OSSコンソーシアム事務局の谷相です。
めっきり秋めいてきましたね。
自転車で通勤しているのですが、肌に触れる風が心地よく、気持ちの良い朝を過ごしています。
さて、第9回となる小林様の「OSSの目利きをめざして」コラム、
今回はOSSとクラウドがもたらす俊敏性をテーマにお送りします。
読書の秋、この機会に第1回から読み返してみてはいかがでしょうか(^^)
コラムの下部にバックナンバーのURLを記載しておりますので、ぜひ!!
それでは、今回のお知らせとご報告です。よろしくお願いいたします。
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◇◇ CONTENTS ◇◇
★ 部会活動情報
◎.NET 開発基盤部会
◎データベース部会
★「オープンソース物語」第41回 執筆:小林 敦 氏
OSSの目利きをめざして(第9回)~ OSSとクラウドがもたらす俊敏性 ~
★ 会員さまからのお知らせ
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□ 部会活動情報
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◎.NET 開発基盤部会
・Blog
9/3「“Microsoft + OSS” Meetupでライトニング トークをしてきました。」
https://www.osscons.jp/joql8elk1-537/#_537 ◎データベース部会
・『OSSデータベース取り取り時報』(gihyo.jp にて連載)
第25回 MySQLの公式Dockerイメージのご紹介,PostgreSQL9.6.4とPostgreSQL10ベータ3リリース
http://gihyo.jp/dev/serial/01/oss-db-various-news/0025・2017年9月9日に開催されました「各スペシャリストがお届け!データベース最新情報セミナー」の講演資料を公開
https://www.osscons.jp/database/%E3%83%80%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89/□+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
□ 第41回 オープンソース物語、OSSの目利きをめざして(第9回)
□ 執筆:小林 敦 氏
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※コラムの下部にバックナンバーのURLを記載しています
~ OSSとクラウドがもたらす俊敏性 ~
前回は、OSSに積極的に関心を持ち関与してゆくことが良い「揺さぶり」となり、ビジネスに新しい風を持ち込むということを書きました。今回はOSSにクラウドを加えて、ビジネスや組織に好影響を生み出している状況を考えてみます。
近年、モバイルアプリの領域でOSSの利用が進んでおり、OSSのライブラリを中心に、多くのクレジット表記がモバイルアプリ上で見ることができます。また、モバイルアプリの背後にはクラウドがあり、そこでもOSSが多用されています。モバイルアプリによるサービスにおいては、幾つかの点でOSSとクラウドの組み合わせが活きています。
1つ目に、サービス立ち上げのスピード感です。最近はフリーミアムモデルが増えており、また他に収益源を持ちながらモバイルアプリを無料で配布してサービス提供するケースもあります。これらのサービス提供企業は、サービスの機能よりもむしろ、コンテンツやデータの充実度で勝負しており、いち早く利用者とコンテンツを獲得(もしくは蓄積)して先行者優位性を確立する必要があります。既に有るものは使うことを基本として、まずOSSとクラウドを組み合わせ、どうしても必要なものだけを新たに作ることで、いち早くサービスを立ち上げることが出来ます。
2つ目に、資産を保有しないことによる、初期投資の抑制と制約の排除です。利用者の獲得の見通しや将来の収益化の見通しが立たない早い段階から、設備を購入したり、パッケージ製品のライセンス費用が発生することは、サービスの企画や立ち上げ(価格設定等も含めて)において障壁となります。またその後も、機能面、運用面などでサービス上の様々な制約となっていきます。OSSとクラウドを前提としてサービスを実装しておけば、サービス事業の自由度を高めることが出来ます。
3つ目に、サービス開発の環境が既に整っていることにより「まずやってみる」という感覚が事業の現場に醸成され、それが新たなサービスを次々と生み出す勢いに繋がる点です。新たな技術が(プロプライエタリなパッケージ製品ではなく)最初にOSSに実装されて登場する時代ですが、それらを簡単に商用サービスに取り入れることができる環境が整っているため、新たな技術があっという間にコモディティとなり、更に次の技術開発のベースとなっていきます。このようなサイクルが、OSSとクラウドにより回っており、サービスの現場の勢いにも繋がります。
モバイル端末の定着(消費者がインターネットへの入り口を常に持ち歩く時代)により、従来はリアルのビジネスを営んでおられた非IT企業も含めてITサービスへの参入が加速しており、上述のように彼らはソフトウェアの機能で差別化しようとするのではなく、コンテンツやデータの充実度で競争しています。サービス性に繋がる固有機能(競争領域)は自前で開発しますが、プラットフォームは競争には直接関係しない(非競争領域)ので、OSSとクラウドで充分です。もし、プラットフォーム領域でソフトウェアを自ら開発した場合には、(ソフトウェアで収益を得ようという発想が無いこともあり)オープン化も厭いません。このようなITサービス企業に先進的なプログラマが多数在籍し、自ら開発したソフトウェアをOSS化し、更に開発コミュニティを立ち上げ・支援して、自社の導きの下で外部の力を使って品質向上や進化を促進するようなことも戦略的に行われています。クラウドの本質は、サービス提供を通じて顧客と対話する中で、日々サービスを進化させてゆくことができる点だと思いますが、その進化を支えているのがOSSという場合も多いと思います。
我々は、OSSに関わる情報や知見の流通を促進して、安心してOSSを利用頂けるようにする活動を続けていますが、今後は特に、モバイルアプリやクラウドサービスの開発者同士の情報や知見の流通を促進するところは重要と思います。さらに、OSSの利用促進に留まらず、OSSとクラウドの俊敏さを活かしたサービスやビジネスの立ち上げそのものを支援するところに踏み込んでいく必要もあるかもしれません。OSSとクラウドに取り組むことにより、企業の組織自体が俊敏さを身に付けていく、その感覚を経営者層に伝えてゆくところからと考えています。
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◎ 小林 敦氏について
OSSコンソーシアム理事。三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)産業・サービス事業本部。ここでの発言や記述は個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません。
第1回:
http://www.osscons.jp/jousvjofd-328/#_328 第2回:
http://www.osscons.jp/johj1tfx4-328/#_328第3回:
http://www.osscons.jp/jo84x8fzu-328/#_328第4回:
http://www.osscons.jp/joekhdodr-328/#_328第5回:
http://www.osscons.jp/jokxnriia-328/#_328第6回:
http://www.osscons.jp/joxxh3fif-328/#_328第7回:
http://www.osscons.jp/jo6bcvkj7-328/#_328第8回:
http://www.osscons.jp/jo3gp4j7y-328/#_328□+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
□ 会員さまからのお知らせ
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◎10/19、20『LDAP conference BRUSSEL 2017』ベルギーにて開催
【詳細】
https://ldapcon.org/2017/「Ruby backend for OpenLDAP」というテーマで、
オープンソース・ソリューション・テクノロジ株式会社 濱野司氏が論文を発表
https://ldapcon.org/2017/ruby-backend-for-openldap/◎10月20日(金) イノベーションフォーラム2017 開催のお知らせ
【詳細】
http://www.sbbit.jp/eventinfo/41497主催:東京システムハウス株式会社、アライズイノベーション株式会社
◎11月1日(水) OpenAM/OpenLDAP最新情報技術セミナー 開催のお知らせ
【詳細】
https://www.osstech.co.jp/event/2017-11-01主催:オープンソース・ソリューション・テクノロジ株式会社
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□ 編集後記
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最後までお読み頂きありがとうございます!!
来年には、OSSコンソーシアムも10周年を迎えます。
あっという間ですね。
新卒のひよっこだった私も、いつの間にか子持ちの働くママに^^
運営委員会では、すでに第10回総会の企画検討も始まっています!
10周年を記念して、何やら面白そうな企画が・・・♪
まだ、どうなるかわからない状況ですが、実現すればとても楽しいイベント間違いなしです!
早く皆様にお伝えしたくて、ワクワクしています!
それでは、次号もどうぞよろしくお願いいたします。(谷相)
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OSSコンソーシアムでは、会員様同士の情報共有化など、メルマガを通してお
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発行人:OSSコンソーシアム 理 事 杉本 等
編集 :OSSコンソーシアム 事務局 谷相 貴美
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