前々回の「
KPIの設定ミスってる問題」、前回の「
現状ニーズと将来トレンドの不一致問題」の惨状を、もう少し、掘り下げてみようと考えていたら、
「顧客(顧客事業)/ 事業(自社事業) / 技術は、セグメンテーションされたターゲットを中心に二人三脚してんだな。」
と閃いたので、早速、セグメンテーションのプラクティスをしてみようと思い、以下に色々と書き出してみました。
この結果、
※ 私は顧客が良く解っていないので最後に。
を洗い出して分析するとワリと見えてくる気がしました(TwitterのTLに出てくるエンジニアのTweetの背景を、ほぼ、このセグメンテーションで説明できるレベル)。
また、本質的に、顧客(顧客事業)/ 事業(自社事業)を問わず、事業に、技術は(、テクノロジに限らず)、必要です。
- 事業から見た場合、収益性の高い事業は、高度な技術を必要とする。
- 技術から見た場合、いくら高度でも、技術単体ではマネタイズ困難なので、収益性の高い事業に対して貢献度を増やしていく必要がある。
...と思います。
一方で、「技術(ここでは ≒ テクノロジ)は必要無い。」と言っている事業は、大概、事業としては斜陽ないしは成長する気が無い。...と言うことで、そういう事業ばかりの企業は、
- 技術そのものをやるのではなく、先ずは、事業企画を頑張った方が良い。
- ただ、ゲーム業界で、企画と、開発・運営が切り離されているように、アウトソーシングは進むかも知れない。
- サプライヤーを必要としない "自前主義" (≒ 私のよく言うサプライサイド都合)が、昨今、問題となって来た。
- 垂直統合は、「購買代理業者 - パッケージャ - 要素提供者」に割れるが、一般的には、「購買代理業者 - パッケージャ」のラインで割れると思われる。
- 結局、垂直統合を分割する話になるが、今の所、社内に、2つのパーツを上手く同居させることが出来るのか?は、不明ではある。
...と言う状態のように思います。
以下、洗い出した項目と分析の結果。
<事業的セグメンテーション>
- 派遣、SES
- 受託開発
- QCDの面の責任感は有るが、
従来型では「球数・単価」共に斜陽。 - 高度なSaaS開発が可能なベンダ
などが市場から要求される可能性はある。
- SIテンプレ
- クォリティ的にオワコン。
- パッケージ や SaaSに押されて死ぬフェーズ
- 唯一、ニッチ系に活路を見い出せる。
- ビッグ・アカウント
- 古くからあり、収益性も高め。
- 受託が減るため、上流シフト一択。
- オーガナイザー的な役割を果たす。
- 要素技術開発
- 先行者利益はある。
- しかし、最終的にコモディティ化の勝者総取り。
- ソリューション開発
- 要素系を特定分野に向けるタメ、
ゴーイング・コンサーンし易い。 - 例えば、下位スタックを切り替えながら進む、
ビッグデータ・ソリューションなど。 - しかし、SaaS登場により安泰ではなくなった感。
- パッケージ、SaaS
- 実力(謎)が無いと出来ない。
- ラストマン戦略なのか、資金調達力なのか。
<技術的セグメンテーション>
<ツール的セグメンテーション>
- IDE、SDK
- デファクト・スタンダード
- ただし、差別化困難
(事業側の優位性が重要)
- RAD系
- 案外、ニーズが無い。
- IDEとEUCの狭間で中途半端。
- Visual Studioの方が強力なケースも
- EUC系
- ツールを利用した開発自体は
当然、EUCなので金にならない。 - RPAは本当にEUCなのか?という話もある。
(専門部隊中心のソリューションという見方)
<分野的セグメンテーション>
- 要素技術開発
- ビッグデータ、AI、IoT。
- 基本はスタック。営業はコラボレーション。
- ソリューション開発
- ビッグデータ、AI、IoTなど要素技術の応用から、
スマホ、クラウド、認証など様々なスキルが要求される。 - ツールは、基本的にIDE、SDK。
RADやEUCとは繋がるように設計・実装。
- パッケージ、SaaS
- 業務知識に加えて、
要素技術からソリューションまで。 - ツールは、基本的にIDE、SDK。
RADやEUCツールを自作することも。
<顧客的セグメンテーション>
- 汎用基幹系
- SoR / SoE問わず、基本、パッケージ、SaaSに切り替る。
- パッケージ、SaaSのアドオン開発ツールを使用する。
- しかし、スクラッチに限らず、アドオンも保守が難しくなっていく。
- 事業系
ニッチ系なので基本スクラッチだが、パッケージ、SaaSの
利用率は、徐々に、上がっていくものと思われる。
- SoR
- 従来型のスクラッチが残る部分。
- 従来型のSIテンプレは、
ニッチ戦略に活路を見出す。
- SoE
- 新型のスクラッチ開発。
- クラウド、スマホ、SPAなどの重要性が高まる。
- クラウド、ネイティブの一般的な知識
- JavaScript、npm系のエコシステム
- Open PaaS(Docker)系のエコシステム
- DX系
- コチラが参考になる。
- 以下の技術の重要性が増す。
- クラウド、スマホ、SPAなど
- IoT、ビッグデータ、AI
- コンポーザブル、ポータブル
<参考>