前回の纏めを図にしてみました。
なんとなく、
- 自社の事業(プロフィット)のレイヤに
近い位置の便益(ベネフィット)の方が評価はされ易い。 - しかし、ワンストップでの対応が必要となる場合、
必ずしも、そうである必要はなさそう。 - 得意分野の下位レイヤから、上位レイヤに
アウトプットを伸ばしてアウトカムするのが効果的。 - ∴ 労働集約的事業に人出支援するのがイイという訳ではない。
と言う感じだと思います。
昨今、このような戦略・戦術面
( ≒ ポートフォリオ / プログラム・マネジメント)
が、より重要になってきた気がします。
...と言うのも、
引用 : Stack Overflow Developer Survey
...と、トレンドの変遷がとても早く、且つ、SI関連の技術領域って相対的に縮小していますよね?あと、キーワードが、言語・フレームワークというレベルから、ソリューションの粒度に上がってきている気がします。
...なんと言うか、
「労働集約型産業から知識集約型産業へシフトする中で、
SI事業が、本格的に"斜陽産業"に差し掛かってきたんだろうな。」
なんて、思ったりしています。
そこで、改めて
「戦略・戦術が重要ですよ。」
と言いたいのですが、
「ピンと来ない。」
と言う事もあるかと思うので、
以下のように解り易い(?)図にしてみました。
上記の図では、バリューチェーンを野球の投球フォームに例えて、バリューチェーンの主活動(購買、製造、出荷、販売)に対する様々な支援活動(開発、人材、インフラ、調達)をトッピングしてみました。これで、競技経験者にも解り易い内容になったでしょうか?
(私がそうだったんですが、恐らく競技経験者は、社会に出てベネフィットに関わる業務を始めた直後位に、競技程、白黒が明確につかないのを不思議に思った事があるんじゃないか?と思います。
...で、それが常態化して、それ自体を忘れてしまっていると思うのですが(、プロフィットに関しては数値上明確でありますが)、ベネフィットに関しても、球速 80km 〜 160km位の差ってのはあると思います。)
私が思うに、日本の企業の戦略・戦術面(≒ ポートフォリオ / プログラム・マネジメント)の弱さが、このベネフィットの評価を不透明にしている原因の一つだとも思います。また、日本の企業が「プロジェクト → プログラム → ポートフォリオのジョブ型雇用」ではなく、「技能 → 中間管理 → 経営層のメンバーシップ型雇用」を選択しているのにもその一因があると思います。ジョブ型にしないと、ベネフィットを生むための戦略・戦術を立案できるレベルまで専門性が上がらないと思います。
話を元に戻して、
「労働集約的SI事業は、手首だけで球を投げているようなもので、"力"がボールに伝わらないので、昨今、それ相応の結果しか生むことができない。」
と言えばピンと来るでしょうか?
そう言う事で、以前から申し上げている、
SIテンプレートや、
受託開発(受託PM)などの事業については、近いうちに(、若しくは、現在進行形で)、転機が訪れるような気がしています。