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2018/11/16

SI業界とプログラミング(コーディング)について。

Tweet ThisSend to Facebook | by nishino
 「SI業界がプログラミングを軽視し、コードが洗練されない理由」について書かれた記事が、個人的に、割と、ど真ん中だったので、今回、SI業界とプログラミング(コーディング)について書いてみようと思いました。

<RAS Syndrome>


 この風潮、ざっくり言って、運用・保守が無い、「スクラッチ -> 納品 -> マイグレ」という委託のサイクルだと保守性を上げたインセンティブが、コードを書く本人に無いタメじゃないか?と。そういうこともあって、「某弊PJで、QCD(品質/原価/納期)向上に取り組んでいる」のかな?と改めて考えたりしました。

 なお、「項目移送処理」は、設計フェーズで、基本設計で外部仕様が明確化、詳細設計で内部仕様が明確化(自然言語で書いたイベント仕様レベルか、業務仕様が難し目であればディシジョンなどが明記)され、実装フェーズでは、テンプレートを参考に内部仕様が実装される「労働集約的なモノ」と、世間一般では見做されているように思いますが、複雑さを増してくると、テンプレートが在っても、性能的に問題の無い書き方を選択するなどの知識が必要になるので、実際は、「労働集約的とまで言うか?」と思う程、実際は知的な作業だと思うんですが...。そして、そう言う事もあって、プログラミングの機械化はまだ先のように思います。

 しかし(、こう言った、頭脳労働者の買い叩きで成り立つ)、この労働集約的なSIエコシステム(ユーザ / ベンダ / パートナ含め)は、昨今の「働き方改革」で雇用主・発注元の責任が増加しつつあることもあり、

 「払える金と、払える金で雇える能力とのギャップにより成立しなくなるんじゃないか?

 という雰囲気があり(最近、Twitterで何故かSES界隈が叩かれる現象も観測されています)、また、昨今、実際に、サービサーや内製追随などへのシフトのため、事業構造を変えるような動きが大手SIerにはあるようです。

 業界的には、20年前の丸投げ横行の時代と比べたら、昨今、大分まともになって来た気もしますが、生産年齢人口が減少する中で社会が要求するレベルに到達するには、まだまだ努力が必要のように思います。

 しかし、恐らくは、継続的な努力によって、将来的には「プログラミングを軽視し、コードが洗練されない。」なんて事も無くなり、モット、モット、良くなるだろう。なんて楽観的に考えたりしてはいます(そういう意味で、労働集約的産業は、徐々に終焉に近づいていくものと思われます)。

 まぁ、そんなに簡単に上手く行く事も無いだろうと思う所もありますが、「経済的理由」とあるように、外部要因にガッツリと依存している中で一人で足掻いてもしょうがないので。某弊PJでは、今後とも、QCDFの向上に気長に取り組んで行きたいと思います。
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