前回、「
目の悪いスポーツ選手みたいなICTエンジニアの話。」を書きましたが、Twitterのタイムラインをみていると(そして、実際にTwilogで振り返っても)、「そもそも、技術力って何なんだろう?」みたいな疑問を持っている人が多いようなので、ちょっとその件について書いてみたいと思います。
先ず、技術って何?って話なんですが、コレについては以下にまとめていますので見てみて下さい。
で、以下、コレを前提に話をするのですが、
以前も書きましたが、Twitterでは、
- この言語がー。
- このプラットフォームがー。
- このフレームワークがー。
と言っている人が殆どです。
こう言うのを見ると、彼らの言っている「技術」とか「エンジニア」の根っこは、エンジニアリングと言うよりスキルなんだろうな。って思います。...と言うのも、スキルの上位にあるエンジニアリングを遂行するには、明確なミッションが無いと難しいと思いますので。
ミッションにはプロフィット的なミッションやベネフィット的なミッション等があるかと思いますが、コレらのミッションの上で、「道具(ツール)や体系(システム)をつくる。」、「設計(デザイン)する、構築(ビルド)する。」を繰り返す中で、テクノロジを創り出せると尚良ということかと思います。
上記のミッションは人によって様々だと思うので、それぞれのコンテキストに置き換えて貰えれば良いかと思います。
私の場合は、
「生産技術的なミッションの上でエンジニアリングを行い、可能であれば、テクノロジを開発するなどして、ベネフィットを提供して行く。」
と言う感じになります。
「目が良い・悪い」と言うのは、この「ミッション上での見通しを立てているか?いないか?」ではないか?と言う気がしています。スキル的な技術は、このミッションを遂行するための手段であるので、スキルにステータスを全振りしている人は「力(ちから)」バカ系に近い感じになってしまうのだと思います。
ちなみに、テクノロジはエンジニアリングにサイエンスを加えたりして、アウトプットされた何らかの成果物。と言う解釈で良いかと思います(テクノロジに新規性のあるサイエンスはMUSTではないが、それが在れば、より差別化されたプロダクトには成り得ると思います)。
余談:
以前も同じようなことを言った気がしますが、改めて、先日、MessagePackとCBORの栄枯盛衰を眺めていて
「下位スタックの開発って、スキルが有る人がやるというより、それが、自サービスの収益に貢献可能なデマンドサイドのポジションに居る人がやる事。」
...と言う風に思いました。
...と言うのも、やはりミッションが無いと良い仕様が出てこないし、下位スタックはリプレースされることもあり、サプライサイドのノリでやるのは厳しいので。...また、OSSの隆盛も、このトレンドの追い風になっている気がします。